【相続】遺産分割の方法

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相続・終活マガジン

【相続】遺産分割の方法

2021/08/11

目次

    【遺産分割とは】

    遺産分割とは、故人(被相続人)の相続財産を相続人に配分する手続を指します。遺産分割においては、相続財産の全部を分割するだけではなく、相続財産の一部だけを分割することも可能です。

     

    相続人が複数人いる場合、故人が持っていた個々の相続財産は、誰に配分されるのかが未定の状態です。そのため、すべての相続人が、それぞれの相続分の割合で、個々の相続財産を共有(共同して持っていること)していると考えます。しかし、この取り扱いは暫定的なものにすぎず、個々の相続財産の配分先を決定する必要があります。

     

    遺産分割の特徴として、相続人の意思(意向)が重要であるという点が挙げられます。民法では、故人の遺言による相続分の指定(指定相続分)や遺産分割方法の指定がない場合に備えて、法定相続分の配分を行うことが許されます。さらに、故人の遺言に相続分の指定があっても、相続人全員が合意することを条件として、指定相続分と異なる配分を行うことが許されるほど、相続人の意思が重要な要素になります。

     

    【遺産分割の対象である相続財産の確定】

    遺産分割に先立ち、遺産分割の対象になる故人の相続財産を確定する作業が必要です。不動産は名寄せ台帳(固定資産課税台帳)の閲覧謄写により、預金や証券は思い当たる銀行や証券会社に行き、相続人として開示請求をすることにより、調査をすることができます。

     

    相続財産かどうかが確定していない財産は、遺産分割をすることができないため、帰属の不明確な財産は調査が必要です。そして、ある財産が相続財産であるかどうかが争われると、遺産確認の訴えなどの訴訟手続きによって確定せざるを得なくなります。

    【遺産分割の種類】

    遺産分割については、①被相続人による遺産分割方法の指定(指定分割)、②遺産分割協議による分割(協議分割)、③家庭裁判所の審判に基づく分割(審判分割)という3種類に分類することができます。

     

    ①被相続人による遺産分割方法の指定

    被相続人は、遺言によって個々の相続財産の分割方法を指定することができます。これを遺産分割方法の指定といいます。遺産分割方法の指定があった場合、指定の対象になった相続財産が、遺産分割協議を経ずに、指定された相続人に帰属することが確定します。

     

    たとえば、父が3000万円分の相続財産を遺して死亡し、相続人として子A・Bだけがいるとします。この時、父の遺言書に「相続財産のうち1000万円のX土地を子Aに与える」とあった場合、遺言が有効である限り、X土地が子Aに帰属することが確定し、残った2000万円分の相続財産をAB間で遺産分割協議をして配分します。

     

    ②遺産分割協議による分割

    遺言によって遺産分割方法の指定がなされていない場合は、相続人全員の話し合いによって遺産分割を行います。この話し合いのことを遺産分割協議といいます。遺産分割協議による分割に基づいて遺産分割協議をすることが求められます。

     

    ③家庭裁判所の審判に基づく分割

    遺産分割協議において合意に達しない場合や、相続人が集まらず遺産分割協議ができない場合などは、家庭裁判所の審判に基づいて相続財産の配分を行います。もっとも、審判の前に相続人の意思を尊重して合意による解決をめざす調停手続きが先に行われ、調停が不調に終わった場合に審判手続きに移行するのが一般的です。審判に基づく分割は、以下の図のうち「現物分割」を基本として、それぞれの相続人の実情にあった分割方法による配分が行われます。

    【遺産分割が禁止される場合もある】

    相続人は、いつでも遺産分割を求めることができますが、一定の期間を定めて、遺産分割を禁止することもできます。ただし、被相続人の遺言や遺産分割協議による遺産分割の禁止は、原則として5年を超える期間を定めることができません。一方、家庭裁判所の審判手続きによる場合は、5年を超える期間を定めることが可能です。

    【遺産分割前に処分された財産の取り扱い】

    一部の相続人が、遺産分割前に相続財産を第三者に売却することがあります。この状況を放置すると、遺産分割の場面で、他の相続人が不利益を被る恐れがあります。2018年の相続法改正により、遺産分割前に相続財産を処分(売却など)した相続人以外の相続人全員が同意した場合、遺産分割前に処分(売却など)された財産が遺産分割時に存在するとみなすことが可能になりました。この場合、遺産分割の時点で処分されていた財産の価額も含めて遺産分割を行い、処分した相続人は処分した財産に相当する金銭(代償金)を支払います。


    この記事は相続を考えている人、又は相続の対策を考えている人のために、参考になればと書かれています。相続について、ご質問、ご相談があれば、お気軽に「相続について教えて欲しい」とご連絡ください。「相続」のアドバイザーがお答えします。あなたの大切な「相続」をより良き「相続」にしていただくために、相続のアドバイスさせていただきます!

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