【相続】「争族」を避けて円満相続に!!
2024/11/12
目次
【誰にも関わる相続の問題まずは手順を確認しよう】
相続とは、被相続人の意志を尊重しながら、その財産を公平に分割するための手続きです。しかし、相続の場での被相続人の意志の確認は、遺言書が残されていない限り不可能です。「争族」を避け、円満な相談を行うために、被相続人はどのような準備をするべきなのでしょうか。
相続は富裕層だけの問題ではありません。実は、遺産分割協議で解決できず、家庭裁判所に遺産分割調停の申し立てをしている家庭の7割が相続財産5000万円以下、もっというと3割が相続遺産1000万円以下です。誰もが争の危険性を抱えているといえます。
また、資産が少ない人ほど、自分には関係ないと考えて対策を怠る傾向にあるようです。これもトラブル増加の要因になっていると考えられます。まずは「自分には関係ない」という思い込みを捨て、確認と準備をしましょう。「争続」を避けるためのポイントは次の6つです。
①相続人たちと話し合っておく
②相続の全体の流れを把握する
③遺言書を残しておく
④相続人たちに連絡をとる
⑤各相続人の立場で考える
⑥相続税には早めの対策をする
保有資産については、被相続人本人がよく知っているはずです。その内容を伝えずに亡くなってしまうと、
相続人は財産の確認をゼロから始めることになります。どのような財産があるのか、それをどのように分けたいか、遺品をどう処分してほしいかなど、元気なうちに考えをまとめ、意思を伝えておきましょう。
自分の死亡後の話を直接親族にするのは気が引けるかもしれません。しかし、親族間に禍根を残さないためにも、被相続人から話をしておくべきです。各相続人にもそれぞれの家庭の状況や考えがあるはず。その確認のためにも話し合いの場を設けることは必要です。事前に各相続人が何をすることになるのかを調べ、それが少しでも楽になるように手続きや準備を行っておけば、円滑に相続を進められます。
また、事前に相続の話し合いをするためには、相続人に連絡をとることになります。いざ相続が開始してから連絡先が分からない相続人がいると、それだけで遺産分割は進められないので、そういう事態を未然に防ぐこともできます。被相続人から直接でなくとも、相続人間で連絡をとり、相談を促すのも効果的な方法です。
なお、遺言書の準備は、被相続人にしかできないもっとも大切な行為です。相続人と相談しても、口約束だけでは強制力がなく、証拠も残りません。相続人との話し合いを行い、内容が決まったら、法的に有効な形式で遺言書を残しましょう。
【相続税対策の贈与は記録をきちんと取っておく】
相続財産がどのくらいあるのかにもよりますが、相続税対策も重要です。相続税控除や特例、生前贈与などのテクニックも大切ですが、たとえばその記録が不十分だったために、財産分割のときに生前贈与分が不和の元凶になるようなこともあり得ます。
節税対策していたことが、後の相続トラブルの原因になることもあり得るのです。相続税対策は、相続人の負担を減らし、より気持ちよく遺産を受け継ぐための手段のひとつにすぎません。そのことを忘れず、誰もが納得できる、円満相続を目指して準備していくようにするべきです。
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