【相続】遺品整理は労力がかかる
2024/11/27
目次
【そもそも女性1人で遺品整理をするのは無理】
実際にあったお話です。隣町の実家(4LDKの一軒家)で一人暮らしをしていた実の父親が亡くなり、その遺品整理を一人娘であるA子さん(仮名)がすることになりました。A子さんは未婚で、お兄さんがいますが、他県に住んでおり、簡単には実家に帰ってくることができません。その為、A子さんが遺品整理をすることになりましたが、実家までは車で約30分なので、それほど遠い距離ではありません。ですから、毎日通って少しずつ遺品整理をすれば、1週間くらいでなんとか終わるだろうと思っていました。
ところが、思いのほか時間がかかり、結局、すべての遺品整理が終わったのは、着手から半年過ぎた頃でした。
【遺品整理に1か月や2か月かかるのは当たり前】
A子さんのように半年というのは少し時間がかかりすぎのような気もしますが、大切な人を亡くして心身ともに疲れている遺族にとって、遺品整理はとても大変な作業ですから1か月や2か月かかるケースは稀ではありません。それくらいに大変な作業であるにもかかわらず、遺品整理はなぜか女性1人が任されることが多いようです。
大変な作業である遺品整理を女性1人でというのは、体力的に厳しいものがあります。ですから、遺品整理業者に依頼せずにご自身で遺品整理を行う場合は、時間に余裕をもって取りかかる必要があると言えるでしょう。
では、なぜ遺品整理に時間がかかってしまうのでしょうか?その理由を説明します。
【大きなものの処分は女性1人では物理的に無理】
●タンスを1人で持てる女性はほとんどいない
女性が1人で遺品整理を行うと時間がかかってしまうのには、主に三つの理由があります。
一つめの理由は、女性1人ではタンスなどの大きなものの処分ができないことです。粗大ゴミで出すにしても、玄関の外に出さなければいけません。そこまででも女性1人で持っていくのは大変です。タンスが2階にあったとしたら、なおさら1人で1階に下ろすのは無理です。
●あらかじめ協力者の都合を聞いておく
では、どうすればいいのでしょうか?少なくともタンスのような大きな家具や家電を処分するときだけは、ご主人や親戚、友人など誰かの力を借りることでしょう。
しかし、「なかなか休みが取れない」「予定が合わない」「お願いしても協力してくれない」などの理由で、先送りされてしまうケースもあります。そのため、時間だけが過ぎていき、遺品整理がどんどん遅れていってしまうというわけです。
したがって、事前にどんな遺品があるかを調べて、大きな家具や家電がある場合は、遺品整理に取りかかる前に、あらかじめ協力者の都合を聞き、予定を入れておいてもらうことをおすすめします。
【普通にゴミを捨てるだけでもひと苦労】
●決まった日時にゴミを出すのは大変
遺品整理に時間がかかってしまう二つめの理由は、ゴミを出せる曜日と時間が決まっていることです。
燃えるゴミは週2回、空き缶やペットボトル、段ボールなどの資源ゴミは週1回の地域が多く、時間も朝の8時30分というように決まっていて、前の日に出しておくことは基本的にはできません。
ですから、その日の朝、ゴミを出しに行かなければいけないわけですが、A子さんのケースのように、普通に仕事をしている人は、平日になかなかその時間に実家に行ってゴミを出すことができないのです。
かといって土日は出せませんので、有給休暇を使うとか、夏季、冬季の休暇を使えるまで出しに行けないということが起こり、どんどん時間がかかってしまうというわけです。普通のゴミだけでなく、役所に連絡して指定の日時に取りに来てもらう粗大ゴミの場合も同様の問題が起こるのです。
●廃棄物処理業者にお願いする
では、どうすればいいのでしょうか?
ゴミを持ち帰って自宅で回収に出す人もいますが、ゴミは持ち帰って出すことはできません。したがって、廃棄物処理業者に回収をお願いするしかないでしょう。
自分一人ではとかく時間がかかってしまいます。その為、協力を仰ぐ、又は専門業者を活用するなどをしていくことが大切となります。
くれぐれも一人でやろうとは思わない事。これは大切なことです。
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