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相続・終活マガジン

財産管理や死後の手続き

2021/01/07

完璧なエンディングノート作成のためのアドバイス

目次

    【単身の人ほど、財産管理や死後の手続きの委任を考える必要がある】

    終活について、知っておくと困らないこと、家族を困らせないために必要なこと。

    そんな終活についてのヒントをお届けし、あなた独自のエンディングノートの完成をお手伝いします。

    ずっと独身であったり、家族と離別・死別をした高齢の単身者いわゆるおひとり様が増えています。万が一の際に近くに世話をしてくれる人がいなければ、事前に託す人を見つけて契約を交わしておくことが大切です。

    2019年の「国民生活基礎調査」(厚生労働省)によれば、65歳以上の人がいる世帯で単独世帯が占める割合は28.8%と過去最高を記録しました。1989年は14.8%だったから平成の30年間でほぼ倍になりました。身寄りがない人もいますが、兄弟姉妹やおい・めいなどはいるという人もいます。一方、三世代世帯の割合は9.4%と約4分の1に低下しました。

    (出典:厚生労働省「国民生活基礎調査」(2019年))

    葬儀や納骨、遺品整理や役所への届け出といった死後の様々な手続きや財産の相続は、子や配偶者ら家族がいれば、任せることができます。しかし、身近に家族がいない「おひとり様」は誰がそれをするのか?という問題があります。

    【周囲に迷惑も】

    親族がいれば原則として親族がやります。おひとり様で暮らしていた人が突然に亡くなった場合、6親等の血族である、はとこにまで、警察から『遺体を引き取って欲しい』と連絡があったとする例もあるようです。

    突然の連絡に引取を拒否する親族も珍しくありません。行き場がなければ、市区町村が火葬し、提携している寺院などに納骨します。戸籍への死亡記載も市区町村が行います。

    自治体がするのは通常はここまでです。家の整理、家財道具や生活用品の処分などはしません。故人が賃貸住宅に住んでいた場合、部屋の片付けや現状回復を親族が拒み、家主が自腹でするということも起きてきます。

    財産は持ち家も含め、兄弟姉妹やおい・めいなどの相続人が受け継ぎます。しかし、これも物件や内容によっては引き取られず、空き家や休眠預金になることも多く見られます。引き取り手のない遺産は国庫に納付されますが、それも相続人がいなくなったり、いたとしても裁判所に相続放棄を申し出たりした場合に限られます。

    死んだ後のことは関係ないと考えるおひとり様もいるかもしれません。しかし、それだと周囲に迷惑をかけることが往々にしてあります。「高齢者のおひとり様は終末期や死後の手続きを第三者に託して契約しておくとよい」です。特に死後事務委任契約と遺言は必須です。

    【死後事務に不安】

    死後事務委任契約では、葬儀・納骨の希望に加え、医療費や老人ホームなどの利用支払い、役所への届け出や公共料金の手続き、部屋の片づけといった死亡後の様々な事務を委ね、遺言では財産をどう分配するかを決めておきます。

    契約先は死後事務を専門とする行政書士や司法書士、身元保証会社などが候補となります。内容や相手によって費用は変わります。実費に加え、数十万~100万円以上かかることもあります。

    死後事務だけでなく、おひとり様の状況に応じて契約内容は様々です。体調に不安があり、病院への入院や施設の入居に備えるならば、契約を結んで「身元保証人」を確保することも必要でしょう。

    【認知症にも備え】

    死後事務委任と遺言に加え「定期的な電話や訪問をする見守り契約、認知症に備える任意後見契約も結んでおいた方が良い」ことも念頭に入れておきましょう。

    認知症の準備をせずにいたら、悪徳商法の被害に遭って財産が大きく減り、遺言通りの配分ができなくなることもあり得ることだからです。

    判断能力はあっても足腰が弱って銀行に行けなくなったら、通帳を渡して入出金の管理をしてもらう「財産管理等委任契約」もあります。見守りに始まり、財産管理⇒任意後見⇒死後事務・遺言執行というのが一連の流れです。ただし、費用は掛かりますので、費用面は確認をしておきましょう。

    おひとり様でも親しい友人や近所付き合いがあれば、終末期や死後の手続きを頼めるかもしれません。しかし、難しければお金を払って専門家や業者に頼むのが選択肢になります。費用は決して安くはありません。契約も長期にわたることがあるので、よく調べて、自分に必要はサービス、自分に合った相手を選ぶようにしましょう。

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