【相続】遺言書の検認

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相続・終活マガジン

【相続】遺言書の検認

2021/07/27

目次

    【遺言書は勝手に開封してはいけない】

    自宅などで「遺言書」と書かれている封筒を発見した場合、勝手に開封してはいけません。必ず家庭裁判所に封筒を提出し、相続人などの立会いの下で開封しなければなりません。この手続きを遺言書の検認といいます。遺言書の検認は、相続人などの立会いの下で、家庭裁判所が遺言書を開封し、遺言書の存在と内容を認定する手続きです。遺言書の検認によって、検認後の遺言書の改ざんを防止できます。

     

    遺言書の検認が必要になるのは、公正証書遺言以外の方式で作成された遺言書です。ただし、自筆証書遺言以外の方式で作成された遺言書だけではなく、封筒に入っていない遺言書も改ざんを防止するために遺言書の検認が必要とされています。

     

    遺言書の検認では、遺言書が民法の定めている方式に従って作成されているかどうかが調査されます。しかし、遺言書の内容が遺言者の意向に基づいているかどうかまでは調査されません。

     

    遺言書の検認を受けずに遺言書を開封した場合、ただちに遺言が無効になるわけではありませんが、遺言書の改ざんなどが争われるリスクが非常に高まります。また、検認を受けずに開封した場合は5万円以下の過料に処せられます。

    【家庭裁判所における遺言書の検認手続き】

    遺言書の検認を受ける手続きは、遺言書を保管していた人や遺言書を発見した相続人が、被相続人(遺言書の作成者)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対し、検認の申し立てを行います。

     

    検認の申し立てに必要な書類は、①遺言書(封筒に入っていない遺言書はそのままの状態で提出します)、②申立書(裁判所のホームページからダウンロードできます)、③被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本、④相続人全員の戸籍謄本などです。

     

    これらの必要書類を準備した上で、遺言書1通につき800円の収入印紙と連絡用の郵便切手を添えて提出します。

     

    検認の申し立てが受理されると、裁判所から相続人に対して検認期日が通知されます。検認期日には、申立人が遺言書などを持参して家庭裁判所へ出頭し、同じく出頭した相続人などの立会いの下、家庭裁判所が遺言書を開封し、その内容を確認します。なお、申立人以外の相続人などが検認期日に出頭するかどうかは自由とされています。

     

    検認の手続きが終了した後は、家庭裁判所に対し検認済証明書の交付申請を行います。相続登記や預金口座の名義変更などの相続手続きをする場合は、検認済証明書の提出が必要になりますので、必ず交付申請をするようにしましょう。


    この記事は相続を考えている人、又は相続の対策を考えている人のために、参考になればと書かれています。相続について、ご質問、ご相談があれば、お気軽に「相続について教えて欲しい」とご連絡ください。「相続」のアドバイザーがお答えします。あなたの大切な「相続」をより良き「相続」にしていただくために、相続のアドバイスさせていただきます!

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