【相続】遺品整理を知ろう~遺品整理は引っ越しより大変~
2024/11/22
目次
【「遺品」と「不要品」は違う!】
あなたは「遺品」という言葉に対して、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
多くの方は、預貯金や保険金、不動産などの遺産としてのイメージを持たれていると思います。しかし、「遺品」には、動産とされる家具や家電、衣服など古くなり要らなくなった品物もあります。これらを単なる「不要品」だと思っている人も少なくありません。たしかに、故人が生前使っていたものとはいえ、「もう誰も使わないもの」「要らないもの」という点では、遺品も不要品も同じかもしれません。
しかし、遺品は亡くなられた方が生前、毎日使われていたものです。現金や預貯金、保険証券、宝飾品等の貴重品だけでなく、日記や手紙、印鑑、衣類、生活雑貨、家具、家電製品など、すべてが故人にとっては大切なものなのです。したがって、遺品は「故人の想いのこもった大切なもの」と言えます。これは多少の温度差はあれ、遺族にとっても同じ考えなのではないでしょうか?ですので、遺品整理とは単なる不要品の処分ではなく、ましてやゴミの処分でもなく、故人との大切な想い出の品々を整理することなのです。
【遺品整理は引っ越しより3倍大変】
遺品整理に直面した遺族の方たちの多くが口をそろえて言うのが、「えっ、こんなにあるとは思わなかった!」という言葉です。生前整理をせずに突然亡くなられると、本当にたくさんのものが残っているのです。どれくらいの量があるかというと、ワンルームのアパートで一人暮らしをしていた方の場合でも、2トントラック1台分はあると言われます。これが一軒家になると、遺品の量は2トントラック3台分以上になることも多いようです。これだけの量の遺品を整理するとなると、かなり大変なのが想像していただけるのではないでしょうか。
【遺品整理を任され困惑する長男の奥さん】
遺品整理でよく問題になるのが、「誰がやるのか」ということです。高齢のご夫婦のどちらかが亡くなり、その方に配偶者がいれば配偶者がやるケースがほとんどです。配偶者がおらず、子どもたちだけの場合は、多いのは近くに住んでいる長男の奥さんが、遺品整理を任されるケースです。ところが、遺品整理は1人ではとうていできません。小物の整理くらいなら1人でもできますが、冷蔵庫やタンスなど大きなものがある場合は、最低でも2人は必要でしょう。ですから、遺品整理を遺族だけで行う場合は、家族でよく話し合い、誰か1人に押し付けるのではなく、きちんと役割分担を決めてから取り掛かることをおすすめします。
【遺品整理が引っ越しよりも3倍大変な理由】
遺品整理とよく比較されるのが、引っ越しです。どちらも「家の中を空っぽにする」という点では同じなのですが、じつは引っ越しよりも遺品整理のほうが3倍大変だと言われています。引っ越しは家の中にあるものを、今の家から新しい家に移動するだけなので、言葉を選ばずに言えば、なんでもかんでも段ボールに詰めて運べばいいのです。ところが、遺品整理はそういうわけにはいきません。取っておくものと捨てるものを一つ一つ見ながら仕分けしていく必要があります。
しかも、捨てるものも、自治体によってはかなり細かく分別しなければいけません。さらに、燃えるゴミや資源ゴミで出せないものは、粗大ゴミで出さなければいけませんし、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯・乾燥機の4大家電の処分にはリサイクル料金が必要になります。その為、作業の面でも費用の面でも、遺品整理は大変なのです。
遺品整理は大変だということを知り、一人に任せたりせず、手分けしてやるようにすると良いでしょう。
相続についてより詳しく学びたい方
この「相続読本」は相続なんでも相談センターが長年に渡って培った相続のノウハウが詰まった1冊です。何から始めていいかわからない方、何を調べて、何を勉強すればいいのかわからないでも必ずこの1冊の中に知りたいことが詰まっています。
是非一度、手に取ってみてください。こちらのページからダウンロードできます。