死後事務委任契約が増えている

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相続・終活マガジン

【終活】死後事務委任契約が増えている

2021/03/11

目次

    【おひとりさまの終活~どうすればいいの?】

    ご家族やご親族の看取りを経験されて、その大変さを実感した人は多いと思います。残された家族は悲しみに浸る間もなくさまざまな手続きに追われることとなり、精神的にも肉体的にも負担が大きいものです。

     

    残念ながら役所は死亡後の手続きを勝手にはしてくれません。死亡後に必要な手続きはすべて残された親族が行うことが前提となっています。生前対策として葬儀社や霊園と生前契約をしておくということも考えられますが、別途葬儀やお墓のこと以外も含めて手続きを統括する人が必要となりますし、「自分の身の回りのことはなんでも自分で」と頑張ってきたおひとりさまにとって、身近に頼る親族がいないということは、人生のラストステージにおいて大きな障害となります。

    【遺言書では実現できない希望を実現するのが死後事務委任契約】

    「では、信頼できる人を遺言執行者に選んで、自分が亡くなったあとのことを遺言書に書いておこう」と思う方も多いと思います。たしかに、遺言書は自分が亡くなった後の希望について書き残しておくものですが、その内容について法的な効力が発生するかどうかを考えなければいけません。

     

    遺言に書いて法的な効力が認められる事項のことを「遺言事項」といいますが、遺言事項は、基本的に「自分の遺産を誰に譲るか(どのように処分するか)ということに制限されており、葬儀やお墓のことなど、それ以外の手続きについて詳しくしてしたとしても、ほとんどは法的な効力を持たせることができません。遺言書の効力をめぐってトラブルが起こると、せっかく亡くなった方の希望を実現したいと思っている遺言執行者も立つ瀬がありません。

     

    そこで、遺言書では実現できない希望を実現するのが死後事務委任契約です。死後事務委任契約は民法で規定されている委任契約の一種で、あらかじめ、依頼者(委任者)の希望どおりに死亡後のさまざまな手続きをしてくれる代理人(受任者)を契約によって決めておくというものです。

     

    ちなみに民法653条第1項の規定では「委任契約は委任者又は受任者の死亡により終了する」とされており、これに従えば委任者死亡後のことを決めておく委任契約自体が有効なのかという疑問が生じますが、平成4年9月22日の最高裁判決において「死後事務委任契約は、委任者の死亡によって契約が終了する」という生前のサポートに特化している制度であるため、死亡後のことを頼んでおくには、やはり死亡後事務委任契約が必要になってきます。

     

    死後事務委任契約は、遺言、任意後契約と組み合わせることで、それぞれの不足する部分を補い合う効果がありますが、さらに見守り契約、身元引受契約、尊厳死宣言書を組み合わせることで、その効果をより高めることができます。

     

    受任者と契約を結んだ時点では、程度の差はあれ、多くの方は「特に健康上の不安はなく身の回りのことはまだ自分でできる」という状態でしょう。そうは言っても体調が急変する可能性はゼロではありませんし、異変が生じた際に発見が遅れることがあれば死後事務委任契約の実効性に問題が生じますので、まずは、定期的な安否確認を行う「見守り契約」を開始します。

     

    また、入院や手術が必要になったり、介護施設やサービス付高齢者などの入院契約をしたりというときには、病院や施設から身元引受取人を求められるケースがほとんどですので、これを引き受ける「身元引受契約」も合わせて契約しておきます。何か困ったことがあればいつでも駆けつけてくれて、手助けをしてくれる、相談に乗ってくれるという関係を作っておくことで間接的に日常生活のサポートができる体制を作ります。

    【認知症が重度化することがあれば「任意後見契約」を開始」

    加齢とともに判断能力が衰え、認知症が重度化することがあれば「任意後見契約」を開始します。任意後後見契約が開始すると、受任者は任意後見人に就任し、契約内容に基づいて財産管理をしたり契約行為の代理をしたりすることで、直接的に日常生活のサポートをすることになります。この点で、任意後見人契約は「保険」のような性質を持つ契約だと理解すると良いと思います。

     

    末期がんなどの重篤な病気になったときには「尊厳死宣言書」を活用します。延命措置などの治療方針を決定しなければならないとき、受任者が直接判断することはできませんので、前もって自身の治療方針について書面で意思表示をしておくことで、「自分らしい最期の迎え方」を実現することができます。(尊厳死のことについては当センターブログの「告知・延長治療・尊厳死について」を参照ください )

    【遺言執行と死後事務委任契約を並行して行うことで、死亡後に必要な手続きを網羅的に行うことが可能】

    委任者が亡くなったあとは、見守り契約、身元引受契約、任意後見契約が終了し、遺言に従って財産の処分・分配を行う「遺言執行」と葬儀・埋葬や身辺整理などを行う「死後事務委任契約」を開始します。遺言執行と死後事務委任契約を並行して行うことで、死亡後に必要な手続きを網羅的に行うことが可能になります。

     

    このように、死後事務委任契約は、その他の契約と組み合わせることで、「元気なうちから亡くなった後のことまで、自己決定・自己選択に基づいた自立した生活(尊厳のある生き方・亡くなり方)を実現することができる」というメリットがあります。

     

    死後事務委任契約では受任者となる人の資格に特に制限はないため、ご友人などに依頼することも可能ですが、通常は親族が行う手続きを第三者が行うという特殊性があるため、手続きの相手方(窓口)の対応も慎重になりますし、トラブルなく契約を遂行するためには、社会的信用も高く、法的な問題にも配慮できる専門家に依頼されるのが良いでしょう。

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