【相続】人が死亡した時行う手続き~年金受給停止や遺族年金の手続き~

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相続・終活マガジン

【相続】人が死亡した時行う手続き~年金受給停止や遺族年金の手続き~

2021/05/21

目次

    人が死亡したとき行う手続きで、今回は年金受給停止や遺族年金の手続きについてみてみましょう。

    【年金受給停止の手続きを忘れずに】

    国民年金や厚生年金の受給者が死亡した場合は、受給者と生計を同じくしていた遺族が、年金の受給を停止する手続をしなければなりません。年金受給停止をしない限り、そのまま国民年金や厚生年金が死亡後も支給され続けることになりますが、これは不正受給になります。

    その後、年金受給者の死亡が発覚した場合には、年金の返還が求められるとともに懲役や罰金など処罰の対象になるため、必ず年金受給停止の手続きをすることを忘れないようにしましょう。

     

    年金受給停止の手続きは、故人の年金手帳、死亡の事実を明らかにできる書類(戸籍謄本、死亡診断書のコピーなど)を添付して、年金受給権者死亡届(報告書)を提出します。一方、国民年金(基礎年金)のみを受給していた場合は、死亡後14日以内に市区町村に提出します。

    【遺族は未支給年金や遺族年金を受給できることがある】

    遺族は、死亡した家族の年金受給を停止するとともに、未支給年金を請求する必要があるかどうかも忘れずに確認しましょう。年金の支給(振込)は、偶数月に後払いされるしくみになっているため、年金受給停止の手続きをすると、故人が生存していた期間の年金も停止されてしまいます。そのため、年金受給停止の申請をした時期によっては、故人が生存していた期間の年金が受け取ることができない事態となるわけです。そのような事態を避けるため、故人と生計を同じくしていた遺族が未支給年金の給付を請求することを認めています。

    未支給年金を請求するためには、「未支給【年金・保険給付】請求書」に必要事項を記載した上で、故人の年金証書、故人と請求者との身分関係が確認できる書類(戸籍謄本など)、故人と請求者が生計を同じくしていた事実がわかる書類(住民票の写しなど)、受け取りを希望する金融機関の通帳などの添付書類と一緒に提出します。

    さらに、故人の遺族は、一定の要件を満たしていると、遺族年金を受給できる場合があります。遺族年金には、遺族基礎年金(国民年金)と遺族厚生年金(厚生年金保険)の2種類があります。故人が厚生年金保険の被保険者である場合は、国民年金の被保険者でもあることになるので、両方の遺族年金を受給できる余地があります。

    遺族基礎年金は、国民年金の被保険者が死亡した場合や、老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上ある人(過去に被保険者であった人を想定しています)が死亡した場合に支給されます。ただし、故人が保険料を納付していたことが必要です。例えば、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が加入期間の3分の2以上あることが必要であるといった条件があります。

    なお、受給資格期間とは、保険料納付期間、保険料免除期間、合算対象期間を合計した期間のことです。

    これに対し、遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者が死亡した場合、厚生年金の被保険者であった期間に患った病気やケガが原因で初めて病院の診察を受けた日から5年以内に死亡した場合、老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある人が死亡した場合などに支給されます。ただし、故人が保険料を納付していたことが必要で、その条件は遺族基礎年金の場合とほぼ同じです。

    その他、遺族年金の対象になる遺族の範囲は、遺族基礎年金と遺族厚生年金では異なります。たとえば、子どもがいない配偶者には、遺族基礎年金は支給されませんが、遺族厚生年金は支給される余地があります。両社の違いに注意しながら、支給要件を十分に確認しておく必要があります。

    【遺族年金はどのくらいからもらえるのか】

    遺族基礎年金の年金額は、平成30年4月分より、779,300円と子がいる場合に加算される合計額になりました。子の加算額は、第1子と第2子がそれぞれ224,300円、第3子以降は1人あたり74,800円が加算されます。ただし、故人の子が遺族基礎年金を受給する場合には、子についての加算は第2子以降について行います。その場合、遺族基礎年金を受け取る第1子分の遺族基礎年金として779,300円、第2子分の加算は224,300円、第3子以降は一人あたり74,800円となります。

    これに対して、遺族厚生年金の年金額は、平均標準報酬月額(あるいは平均標準報酬額)に一定の割合を掛け合わせるとなどして算出するため、受給者ごとに受給額が異なり、受給額を算出するための計算するための計算式はとても複雑です。計算式に従って算出すると、死亡した被保険者の平均標準報酬月額が20万円であった場合、その妻のみが遺族厚生年金を受給するときは、年間で約32万円が支払われます。

    その他、遺族厚生年金の経過的寡婦加算や、国民年金第1号被保険者に対する寡婦年金など、年金の制度設計は複雑であるため、最寄りの年金事務所や年金相談センターを活用し、遺族年金がもらえる可能性の有無や支給額について確認するようにしましょう。

    【遺族年金の手続きはどうする】

    遺族年金の請求先は、遺族基礎年金は故人(被保険者あるいは被保険者であった人)の住所地の市区町村役場、遺族厚生年金は年金事務所や街角の年金相談センターが原則です。年金請求書を提出する際、年金手帳、戸籍謄本、世帯全員の住民票の写しなど、多くの添付書類が必要になるため、請求前に確認してから提出しましょう。


    この記事は相続を考えている人、又は相続の対策を考えている人のために、参考になればと書かれています。相続について、ご質問、ご相談があれば、お気軽に「相続について教えて欲しい」とご連絡ください。「相続」のアドバイザーがお答えします。あなたの大切な「相続」をより良き「相続」にしていただくために、相続のアドバイスさせていただきます!

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